二輪屋台姿図


御前崎市や菊川市の周辺で使われています。上図の屋台は、手木の長さが18尺、大八車は径5尺で櫛型が7枚、だし台と萬灯を挿した芯木が前後に動く造りになっています。修理や漆塗りのための組みバラシ(組み立てと解体)ができます。

一層大唐破風造屋台姿図


掛塚型の屋台です。共通点を持つ屋台が福田、豊岡、浜北、天竜、浜松などで使われています。上図の屋台は、柱の芯々間が5尺3寸、破風板上端までの高さはおよそ14尺、必要不可欠な部材のみで構成されており、 漆塗りや錺金具がなくても十分に見栄えの良い屋台です。修理や漆塗りのための組みバラシができます。(掛塚、福田、豊岡は磐田市にあります)

軒搦二重屋根唐破風入母屋造屋台姿図


浜松まつりで使われている通称二層屋台のうちのひとつです。上図の屋台は、柱の芯々間が5尺8寸、鬼板上端までの高さは5メートルです。実物は新幹線高架下を潜り抜けるために火灯唐破風等を切り詰め4.8メートルで製作しました。屋根に銅板を葺いているなどの理由で著しく費用が嵩むものの、修理や漆塗りのための組みバラシができます。

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二輪屋台模型


1/5の縮尺で製作。部材には檜と欅と樫を使用しています。芯木が前後に動き、車輪を回すと音が出ます。大八車の輪金は内藤鐵工所さんに嵌めていただきました。

現在は所有していません。

一層大唐破風造屋台模型


1/5の縮尺で製作。部材には檜と欅を使用しています。抽斗と建具は開閉できます。

屋根板と改め口は取り外しが可能、軒と破風は分離できます。組子の斗に至るまで分解できます。

事務所にて展示しています。

軒搦二重屋根唐破風入母屋造屋台模型


1/4の縮尺で製作しました。(高さおよそ1メートル25センチ) 彫刻、錺金具、車輪、屋根銅板、水引幕、提灯等は未完成です。(販売希望品) ご笑覧いただければ幸いです。

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屋台仕様など

仕様とは「やりかた」のことです。 屋台を新調したり修理しようとする場合の参考として、 指定することのできる仕様や説明などを部位毎に紹介します。

姿 図
名称二輪屋台一層大唐破風屋台(楫ナシ)
一層大唐破風屋台(楫等有り)
二層屋台(御殿屋台)出組み
二層屋台(御殿屋台)非出組み
概要 形状寸法などの変更に対応できます。漆塗りすることを前提にしています。1日で解体し、 1日で組み立てられるように製作します。 楫取り装置やブレーキ装置の有無、柱と柱の芯々間の寸法を変えたり、柱や組子などの形状寸法や数量などの変更にも対応できます。屋台を白木の状態で使用するしないに関わらず、1日で解体し、1日で組み立てられるように製作します。なお、向拝形式(二軒)の屋台も製作できます。 白木の状態で使用することを前提に製作します。複雑な組子を使用し、御簾脇が取り付く出組みの屋台と、出組みではない屋台があります。柱と柱の芯々間の寸法は、5尺8寸に決めさせていただいています。 1日で解体し、1日で組み立てられるようにはなりません。
土台-欅材使用。ご要望により木口に町名彫金の金具を付けます。欅材使用。木鼻の彫刻加工、木口に町名彫金の金具が付きます。
手木欅材使用。厚3ミリの木口錺金具と接地金具が付きます。--
二重土台-欅材使用。腰を固めるために有効な部材です。ご要望により木口に錺金具を付けます。欅材使用。腰を固めるために有効な部材です。木口に錺金具が付きます。
車持土台-欅材使用。(楫装置付きの場合)欅材使用。
ネコ欅材使用。通常は使いません。通常は使いません。
車軸樫材使用。(心棒)四つ輪の場合は、土台に穴を開けて、φ40〜45ミリの鉄製シャフトを前後で4本使用します。外輪の場合は、後輪用として、土台の下にφ60〜75ミリの鉄製シャフト1本を通します。 後輪用として、土台の下にφ70〜90ミリの鉄製シャフトを1本通します。(後輪)
後車輪樫材または欅材または樫と欅を混合。直径およそ5尺、御光21本、櫛型7枚、輪金巾65ミリの大八車です。釜ガネもオイレスメタルもナシ。 楫装置を付けないは土台の内側に車輪が収まり、木製(樫材使用)の板車タイプ(直径3尺5寸、帯鉄巾90ミリ程度)の使用が多いです。板車のほかに御光タイプの車輪が選べます。楫取り装置付きの場合は、鉄製車輪の場合も有り、車輪が土台の内側に収まる場合と、土台の外側に収まる場合があります。いずれも軸受けはオイレスメタル入りで、ご要望により、錺金具を取り付けることが可能です。土台の外側に車輪が収まるタイプになり、御光タイプの鉄製(直径3尺、接地巾75ミリ程度)となりますが、ご要望があれば木製でも製作可能です。ご要望があれば、錺金具を取り付けることも可能です。
楫取り装置-最初から取り付ける場合もあり、楫装置のない屋台に取り付ける場合もあります。楫装置はピニオンギア・ラック式が一般的です。楫取り装置が付く前輪は、直径1尺〜1尺5寸になります。鉄製車輪をお薦めしていますが1尺5寸程度であれば木製の前輪も製作可能です。軸受けはオイレスメタル入りで、グリスニップルがつくことがあります。ピニオンギア・ラック式の楫装置が付く前輪は、安全上の理由から直径1尺5寸程度の鉄製車輪になります。軸受けはオイレスメタル入りで、グリスニップルがつきます。
ブレーキ装置-四つ輪の屋台にはつけないことが多いのですが、後付けでも摩擦式ブレーキが取り付け可能です。鉄製で新調する場合は後輪にドラムブレーキを付けます。後輪に4トントラックの部品を流用したドラムブレーキが付きます。ブレーキ操作棒の位置は、前後左右いずれでも可能です。
センタージャッキ-ご要望により取り付けます。なし
駒寄せ-檜材使用。総欅造りの場合は欅材使用。檜材使用。
腰板額縁と腰板は欅材使用。額縁は檜材、腰板は欅材使用。筋交いとして作用します。総欅造りの場合は額縁ともに欅材使用。腰板に適した広幅の欅材は貴重で高価なため、突き板の合板で代用することができます。 額縁は檜材、腰板は欅材使用。筋交いとして作用します。
腰虹梁欅材使用。若葉文様を彫ります。檜材使用。若葉文様を彫ります。 総欅造りの場合は欅材使用。檜材使用。若葉文様を彫ります。
台輪-ご要望があれば取り付けますが、端部の納まりが不自然になります。檜材使用。錺金具を取り付けます。平桁とも言います。
腰組物
小壁板欅材使用。ご要望により腰彫りを入れます。欅材使用。ご要望により腰彫りを入れます。欅材使用。腰彫りが入ります。
縁板と縁葛欅材使用。漆塗りの場合は螺鈿等で仕上げます。檜材使用。ご要望により錺金具を付けます。漆塗りの場合は螺鈿等で仕上げます。総欅造りの場合は欅材使用。檜材使用。錺金具が付きます。
十本柱です。欅材使用。柱のほぞは土台を貫通して余裕のある長さとします。通常は六本柱です。欅材使用。縁板から下は太く、上は細く加工します。柱のほぞは土台を貫通して余裕のある長さとします。八本柱です。欅材使用。縁板から下は太く、上は細く加工します。一階柱8本と二階柱8本に分かれています。一階柱のほぞは土台を貫通して余裕のある長さとします。
高欄欅材使用。真鍮磨きの擬宝珠金具が付きます。ご要望により架木・平桁・地覆・擬宝珠柱に錺金具を取り付けます。虹梁型の地覆に代えることができます。檜材使用。真鍮磨きの擬宝珠金具が付きます。総欅造りの場合は欅材使用。ご要望により架木・平桁・地覆・擬宝珠柱に錺金具を付けます。檜材使用。真鍮磨きまたは銅地金に金メッキの擬宝珠金具が付きます。ご要望により平桁と地覆の間に彫刻を入れます。架木・平桁・地覆に錺金具が付きます。一階は擬宝珠高欄、二階は跳高欄が付きます。
脇障子-檜材使用。土板の片面もしくは両面に彫刻が付きます。ご要望により錺金具を付けます。総欅造りの場合は欅材使用。檜材使用。竹の節の間に木瓜が付きます。両面に彫刻が付きます。土板の両面に彫刻が付きます。
御簾脇-ご要望により、袖彫りが取り付けできます。欅材使用。出組形式の場合に取り付けます。出組形式でない場合は、妻虹梁を入れて袖彫りを取り付けます。
狭間-ご希望により取り付けできます。欅材使用。ご希望により彫刻が取り付けできます。 欅材使用。出組形式の場合に取り付け、狭間彫刻が付きます。出組形式でない場合は、虹梁を取り付けます。
狭間-ご希望により取り付けできます。欅材使用。ご希望により彫刻が取り付けできます。 欅材使用。出組形式の場合に取り付け、狭間彫刻が付きます。出組形式でない場合は、虹梁を取り付けます。
虹梁-檜材使用。若葉文様を彫ります。総欅造りの場合は欅材使用。出組形式の場合には取り付けず、狭間彫刻を受ける下地材が付きます。出組形式でない場合は取り付けます。檜材使用。若葉文様を彫ります。
木鼻ご要望により取付けます。欅材使用。通常は取り付けますが、省略することも 可能です。正面と後面には振面、側面には直面を取り付けます。欅材使用。一階柱、二階柱共に、正面と後面には振面、側面には直面を取り付けます。
平桁-ご要望があれば取り付けますが、組みバラシに手間がかるようになります。檜材使用。錺金具を取り付けます。
上組物-欅材使用。ご要望があれば出組形式にすることもできます。欅材使用。出組みでない場合は下の画像の通りです。(出組の場合は一階、二階共にPage2「屋台姿図」のような尾垂木などが付きます)
上組物 -
芯木(一本柱のこと) 帯鉄で補強します。それでも折れますので、無節よりも安価な檜材の芯持ち、特一等材を使用します。 --
万度檜材使用。町名などの切り抜き文字も作成できます。 --
花台檜材使用。 --
アルミ枠できれば専門業者にご注文ください。 --
だし台木曽檜を使用して、できるだけ軽量に作ります。木瓜を入れます。 --
人形専門業者にご注文をお願いします。 --
欄間彫刻-欅材使用。ご要望により欄間彫りを入れます。欅材使用。欄間彫りが入ります。
丸桁-檜材使用。側面の柱間を24枝、茨垂木は7枝で木割りします。総欅造りの場合は欅材使用。檜材使用。出組みの場合は、支輪が取り付きます。
-檜材使用。葺地、裏甲、茅負、化粧板、飛檐垂木、地檐垂木が一体となり、取り外しが可能な二軒を作ります。ご要望により、垂木の木口に紋入りの錺金具を取り付けます。総欅造りの場合は欅材使用。 檜材使用。一階と二階の飛檐垂木と地檐垂木、合計が848個に垂木の木口に錺金具が付きます。 数が多いため、品質の選択により金額が増減します。容易に解体できません。
屋根-板葺き・取り外し可銅板葺き・取り外し不能
命綱環-要望により取付有り
/* ----途中です。後日加筆する予定です。---- */

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屋台保守要領

保管と点検の目安を紹介します。
手入れすることで基本的な性能が維持できます。末永く安全に使用してください。

保管方法

  1. 祭りが終わったら、速やかに清掃しましょう。


    土埃や砂埃は屋台が痛む大きな要因です。 本体や彫刻に付着した埃はブロワーや箒や刷毛で払い落としてください。 汚れた個所は固く絞った雑巾で水拭きしてください。 錺金具は柔らかい布で拭いてください。

    白木屋台の場合は、自治会様によって、汚れ防止と木材保護のため、植物系の無害なオイル(炒った米ヌカやエゴマ油など)を 布に湿して磨くことがあります。但し、屋台の漆塗りや金箔加工は、施工が困難になります。塗師にご相談ください。

    漆塗り金箔が施してある屋台は、毛ばたきやネル布などで埃を落としてください。

  2. 屋台は架台に載せて保管してください。


    屋台は屋台馬など丈夫な架台にバランスよく載せ、できるだけ負担のかからない方法で水平な状態になるように保管してください。 架台は車輪の下端が床面から2センチ程度浮く高さとし、車輪の自重は車止めで支えるようにしましょう。 できることなら土台の中間部に建築ジャッキを据え、軽く効かせてください。 発電機を降ろさないのでしたら、ミニジャッキで発電機の自重を支えておきましょう。 因みに、車輪を取り外してある状態での長期保管は、架台が外れると危険です。




  3. 虫干しをしましょう。


    過度な乾燥は好ましくありません。 屋台格納庫への著しい隙間風が原因で、土台に干割れが生じたという事例があります。 空気が乾燥している季節は屋台の周辺に水を張った盥などを配置し、湿度の保全に努めてください。

    過度な湿気も好ましくありません。 屋台格納庫の壁面に生じたカビが屋台に伝染したという事例があります。 壁や床がじめじめしているようでしたら対策を検討してください。 濡れたものをそのまま屋台格納庫に収納しないでください。 屋台を雨に濡らしてしまったら、染みになる前に拭いてください。 屋台格納庫が熱気で篭もる状態でしたら、温度センサー付き換気扇の設置を検討してください。

    屋台格納庫に凧などの竹材を保管する場合は、虫害にも注意してください。 屋台内部には虫の付きやすいものは置かないようにしましょう。 屋台に木材を打ち付ける場合は、できるだけ虫の付きにくい樹種の赤身の乾燥材を使用しましょう。 状況に応じて防虫剤の使用も検討してください。

    年間の予定を組んで虫干しをしましょう。けれども強い直射日光に長時間当てることは好ましくありません。 屋台が新しい折りは、お世話を掛けますが、徐々に日光に慣らすよう努めてください。 虫干しのあとは、通気性のある綿布等で屋台全体を覆って保管していただくことが好適です。

    そのほか、彫刻の養生や、金メッキしてある錺金具の養生、取り外した天幕や水引幕の保存方法などなど、 それぞれの町でルールを作って管理しましょう。

  4. 屋台を持ち上げる工具


    キリン=建築ジャッキ(写真)の使用をお勧めします。

    コンパクトで力のある油圧式ジャッキは、 作業効率が良い反面、リリーズステムで油圧弁を開放する仕組みなので、荷重保持の用途には向いていません。 不用意に油圧弁を緩めると、持ち上がっていた屋台が一気に下降する特性があります。

    建築ジャッキの操作には、人手と体力を要します。しかし、動作は自ずと緩慢になるため、屋台を急速に下降 させることができません。また、揚重量が2〜3トンの建築ジャッキであれば、8〜9トンの耐荷重を有しているため、 土台の中間部に設置することで、架台の補助として屋台荷重の一部を長期保持することができます。 但し、ネジ山の限界を超えて持ち上げると、本体から天座と雄ネジが外れて事故に至ります。 必ず許容範囲内で使用してください。

    ガレージジャッキなどの油圧式ジャッキを使用する場合は、取り扱い責任者を任命するようにしましょう。 なお、パンタグラフ式ジャッキやバンパージャッキの使用は想定外です。

  5. 屋台を持ち上げるには



    非常に危険です。怪我のないよう注意して作業してください。 ジャッキは前面または後面の、土台下端に設置してください。くれぐれも前後を同時にジャッキアップしないこと。 屋台が転倒するおそれがあります。

    2台のジャッキを用い、左右の土台下端にそれぞれ1台づつ設置する方法と、 図のように1台のジャッキを用い、妻土台の中央部分下端に1台だけ設置する方法があります。

    操作する前に、ジャッキを設置しない側の車輪に車止めをしてください。 ジャッキを伸ばしたときの高さが、ジャッキの許容高さに収まるよう、丁度よい厚さの敷板を用意してください。 ジャッキの天座には土台保護のために木片を載せてください。 屋台が所定の高さまで上がったら、すぐさま馬がかけられるよう 人員の配置を行ってください。準備が整ったら、屋台が左右に傾かないことを確かめながら作業しましょう。

維持管理

  1. 概要


    異常のないことを点検し、可動部には注油してください。毎年実施しましょう。

    点検整備を自分で行わない場合や、点検してみたところ違和感がある、痛んでいる、危険な兆候がある、不安がある、 対処できないときは、業者に点検や修理を依頼しましょう。

  2. 本体の点検整備をしましょう。


    部位調べること問題があったとき
    屋根命綱環の部品が欠落していないか大工に修理依頼
    屋根命綱環に取り付けたナットが緩くないか自分で調整
    屋根野地板が割れていないか大工に修理依頼
    屋根野地板の釘が抜けそうではないか自分で調整 または大工に修理依頼
    屋根開口部の蓋がきちんと開閉できるか大工に修理依頼
    屋根提灯掛けが壊れてないか大工に修理依頼
    屋根銅板が捲れたりしていないか大工に修理依頼
    屋根銅板の釘が抜けそうではないか自分で調整 または大工に修理依頼
    彫刻先端が欠損していないか木彫師または大工に修理依頼
    彫刻キズや割れが生じてないか木彫師または大工に修理依頼
    彫刻変形していないか木彫師または大工に修理依頼
    彫刻 取り付けが確実か、落下の危険性がないか自分で調整 または大工に修理依頼
    照明器具 取り付けが確実か、落下の危険性がないか自分で調整 または電気屋に修理依頼
    錺金具 角が捲れて危険な状態ではないか自分で調整 または大工に修理依頼
    錺金具破損したり欠落していないか大工または錺師に修理依頼
    錺金具メッキが剥げていたり、錆びたりしていないか大工または錺師に修理依頼
    錺金具取り付けた釘が抜けそうではないか自分で調整 または大工に修理依頼
    本体じめじめしていたり、カビが生えてないか対処方法を検討協議
    本体虫害にあっていないか対処方法を検討協議
    本体歪んだり変形していないか大工に修理依頼
    本体欠落したり欠損していないか大工に修理依頼
    本体キズや割れが生じてないか大工に修理依頼
    本体仕口の隙間が広くなっていないか大工に修理依頼
    本体取り付けがぐらぐらしていないか大工に修理依頼
    本体鼻栓や込栓が欠落していないか大工に修理依頼
    本体鼻栓や込栓が緩くないか自分で調整 または大工に修理依頼
    本体組物が緩くないか大工に修理依頼
    本体抽斗や建具がきちんと開閉できるか大工に修理依頼
    本体駒寄ボルトが緩くないか自分で調整 または大工に修理依頼
    本体綱通し環の取り付けが確実か自分で調整 または大工に修理依頼
    本体腰固めボルトが緩くないか大工に修理依頼
    漆・金箔キズ、変色、剥落、割れ、汚れがないか塗師と対処方法を検討協議
    電気発電機や照明器具の取り付けが確実か自分で調整 または電気屋に修理依頼
    電気発電機や照明器具や配線に異常がないか電気屋に修理依頼
    発電機燃料の管理に問題がないか (消火器の備え)適切に対処してください

    安全に重点においた作業をしてください。痛んできたら早めに修理しましょう。

  3. 足回りの点検整備をする前に


    足回りとは、車輪、車軸、軸受け、楫装置、ブレーキ装置、それらに付帯する装置や部品を指します。 点検整備とは、瑕疵なく使える状態に維持する行為のことです。

    屋台を架台に載せ、安定していることを確認しましょう。 作業に必要な、ハンマー、ドライバー、スパナ、ボックスレンチ、プライヤー、ウエス、 軍手、ヘラ、灯油、潤滑材などを用意してください。

    なお、車軸と軸受けには (固まらず、メタルの埋込固体潤滑材を溶かさないなど)、用途に適した潤滑材を使用しましょう。 何を使ったら良いかわからないときは、リチウム万能グリス CGR-25 (普通のグリスです) を使用してください。

    これから紹介する内容は、目安として提示する一般的な点検方法です。 たとえば「車輪のを取り外しましょう」と記してあっても、屋台によっては 車輪の取り外しが困難な場合がありますし、取り外す必要がないとする場合もあります。また、 町の流儀で取り外しをしない場合もあります。 自町の屋台については、足回りの製作者が推奨する点検方法を優先させていただくものとし、拠り所にしてください。

  4. 足回りの点検整備をしましょう。


    部材名点検内容 ⇒ 問題があれば業者に調査依頼してください
    木製車輪
    輪金の周囲をハンマーで軽く叩いてみて、輪金と櫛型に空隙がなければ高い音、 空隙があれば鈍い音がします。輪金が動いたり、埃が出てくれば、輪金が緩んでいる可能性があります。 なお、櫛型が輪金にボルトや鉄の爪で固定してあっても、左右にずれないというだけで緩む可能性は同じです。
    緩んでいる輪金を放置すると車輪が分解するおそれがあります。 緩んでいる兆候のあるときは、専門業者に調査させましょう。
    木製車輪輪金の帯鉄が偏磨耗していないか、欠けやひび割れがないか
    木製車輪車輪が屋台の曳き回しに影響するほど歪になっていないか、偏芯していないか
    木製車輪櫛型とゴコウと玉の接合部に隙間が生じていないか、割れや腐れがないか
    木製車輪(車輪を取り外してください) ブッシュが緩くないか、メタルが緩くないか
    軸受け(車輪を取り外してください) メタルに損傷がないか、偏磨耗していないか
    車軸(車輪を取り外してください) 損傷していないか、変形や偏磨耗していないか
    ロッド損傷していないか、変形していないか
    ギア損傷していないか、変形していないか
    ベアリング損傷していないか、変形していないか
    擦り盤(車輪を取り外してください) 損傷していないか、変形していないか
    楫装置支障なく確実に動作すること
    ブレーキ支障なく確実に動作すること
    ブレーキ(車輪を取り外してください) 損傷していないか、変形していないか
    ブレーキ(車輪を取り外してください) ブレーキの摩擦部分に消耗や異常のないこと


    部材名点検内容 ⇒ 整備してください (可能なら自分で)
    ボルト・ナット緩んでいないことを確かめてください。緩んでいたら増し締めしてください。
    連結部可動部分に注油してください。
    ベアリング可動部分に注油してください。
    グリスニップルグリスガンで注油してください。古いグリスや余分なグリスは除去してください
    楫装置ラックとピニオンギアに注油してください。古いグリスや余分なグリスは除去してください。
    楫装置 擦り盤に注油してください。
    ベアリングを採用している場合もあり、 分解整備は手ごわいので、作業要領を習得するために、まず鍛冶屋の点検整備を見学しましょう。
    毎年できる簡便な方法 ⇒ 前輪を外し、アームが落ちない程度に 擦り盤のシャフトを緩め、その隙間から古いグリスを除去し、ヘラなどを用いてグリスアップしてください。 グリスの量が少なかったり、擦り盤のシャフトを締め過ぎたりすると、楫の操作が重くなります。余分なグリスは除去してください。
    軸受け (車輪を取り外してください)  古いグリスを除去し、灯油を浸したウエスなどで軸受け内部や 周囲を清掃し、損傷や偏磨耗のないことを確認してください。
    グリスアップは、メタルなどの軸受けだけでなく、ブッシュの グリス溜まりにもヘラなどでグリスを充填してください。
    余分なグリスが土台の車軸穴に入ると、 車軸が規定の位置まで挿入できなくなりますから注意してください。
    車軸 (取り外せる場合は取り外してください)  古いグリスを除去し、灯油を浸したウエスなどで清掃し、 損傷や偏磨耗のないことを確認したら、グリスを塗布してください。 車輪の軸穴に車軸を挿入し、異常のないことを確認してください。

    異常がみられなくても、数年に一度は鍛冶屋に点検整備させましょう。

    鉄製車輪・木製車輪・車軸・楫装置・ブレーキ装置など内藤鐵工所TEL 053-588-7613
    木製車輪和田木工所TEL 053-925-3400
    屋台全般小池工務店TEL 053-461-1095

  5. 屋台点検チェックリスト


    エクセルのデータです。(右クリックでダウンロード) 
    checksheet.xls 




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成田市土屋区様山車  成田式江戸型山車

土屋区山車建設委員会様の御厚意により紹介させていただいております。

写真撮影:川合勝次氏  (2007.07.06  神酒所)

成田市土屋区様山車

土屋区山車建設委員会様の原案をもとに、花崎町様の 山車をお手本にして製作させていただきました。(平成19年製作)

工  種概  要
照明 土屋区様による直接施工です。
彫刻に配慮して器具が目立たないような工夫をされています。
雨対策 土屋区様による直接施工です。
山車人形 土屋区様による直接手配です。 題材は土屋区様にゆかりある大穴牟遅神(おおなむちのかみ)。大国主命に七つあるとされる神格の一つです。 槍を除いた身の丈は約190センチあります。
製作者は高崎市の (株)晃月人形です。
山車幕 四方幕は赤羅紗地に唐獅子の手刺繍。 下幕は青羅紗地に波柄の手刺繍。共に揚幕房が 付属します。ほかに西陣織金襴地の前幕と水引幕、 天竺木綿地染め千鳥柄の腰幕(泥幕)が取り付けられています。
彫刻 玄武 彫刻の題材は土屋区様のご意向により決定されました。
三味線胴の木瓜内側には方角を守護する聖獣、四神(しじん)が収まっています。 正面(南=川)に朱雀(すざく)、向かって左側(西=道)に白虎(びゃっこ)、 後面(北=山)に玄武(げんぶ)、向かって右側(東=海)には青龍(せいりゅう)です。 (写真は玄武)

鳥衾が載る鬼板には「土屋」の文字が彫られています。(上の全体写真でわかります)

懸魚と屋根後部の中段欄間3枚には大国主命をモチーフとする神話が彫られています。

懸魚は、天地開闢の最後に生まれた二柱の神、イザナギとイザナミが天浮橋に立って 天沼矛で大地をかき混ぜるシーン(上の全体写真でわかります)、国作りの神話が 物語的に描かれてゆきます。

亡くなったイザナミを追って黄泉の国へ行ったものの、イザナミの変貌ぶりが恐ろしくて 黄泉の国から逃れてきたイザナギが、イザナミと決別してケガレを落とすための禊を行うと、 鼻からはスサノオが、左の目を洗うとアマテラス(天照大御神・天照大神)が生まれました。

天岩戸
向かって左側の欄間(=写真)には、スサノオの乱暴に業を煮やしたアマテラスが天岩戸(あまのいわと) に隠れてしまったことで世の中が真っ暗になって困った神々が、アマテラスを岩戸から 引き出そうとしている場面が彫られています。
天鈿女
引っ張り出そうとしているのはタヂカラオ、鳴いているのは長鳴鳥、八咫鏡(ヤタノカガミ)を持っているのは アメノコヤネかイシコリドメ、踊っているのはアメノウズメ(=写真)です。

八岐大蛇/素盞嗚尊/櫛名田比売
後面の欄間は、高天原を追放されたスサノオが、クシナダヒメを妻として貰い受けることを条件に、 ヤマタノオロチの退治をしている場面です。

スサノオはヤマタノオロチの尾から出てきた天叢雲剣 (あめのむらくものつるぎ)、別名は草薙剣(くさなぎのつるぎ)を、アマテラスに献上します。

そして大国主は、スサノオから6代後の子孫、あるいはクシナダヒメに生ませた大已貴(オオアナムヂ) (=大穴牟遅(オオアナムチ)?)として登場します。オオアナムヂはスサノオの娘、スセリヒメを 妻にするための試練に耐えたことにより、大穴牟遅はスサノオから大国主という名が贈られます。

大国主がスクナビコナの協力を得て国作りを完成させると、アマテラスは、地上は大国主ではなく、 自分の子供が治めるべき国であるという主張のもと、力のある神のタケミカヅチとフツヌシ あるいはアメノトリフネを地上に送り出します。

二柱に国譲りを迫られた大国主は、大きな宮殿(出雲大社?)を建てさせることと 引き換えに国を譲ったて幽界の支配者になります。

以上は、葦原中国平定(あしはらのなかつくにへいてい)という神話に描かれています。

猿田彦/天鈿女
さて、アマテラスの孫、ニニギ(アメニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギ)を天降りさせる段になり、 ニニギの案内役を買ってでる鼻の大きな神、サルタヒコが現れます。 サルタヒコに事情を聞いているのはアメノウズメです。(=写真)

天孫降臨
いよいよ天孫降臨(てんそんこうりん)の場面です。 お供が三種の神器(八尺瓊勾玉、八咫鏡、草薙剣)を持って地上に降りてゆきます。(=写真) 以上の彫刻は大穴牟遅神の由来を語っているのだと思います。

昇り龍
虹梁の木鼻は獅子、左右の脇障子は昇龍と降龍です。
成田山のイメージは獅子なのだと聞きます。そういう理由で、 山車後部の高欄の下組物のあいだには、向かって正面から右廻りに 成長していく様子の獅子が6枚配置されています。

後面の獅子
掛板に彫られているのは波、飾板には紗綾型(卍錦文)と文字が彫られています。 彫刻師は、名古屋市の栗田彫芸工房です。

錺金物 三味線胴 型取りした厚さ1.2〜1.5ミリの銅板を加工+毛彫りして金メッキ、要所には コーティングを施した錺金物が用いられています。擬宝珠金具は 真鍮を研磨したのちコーティングを施してあります。
三味線胴は、うっとり彫りにより、それぞれ絵柄の異なる龍が彫られています。
製作者は、京都市の宮村製作所です。
板金 蓑甲
屋根板には薬剤により黒色に自然発色させた通称クロイタといわれる硫化着色銅板を用いています。
施工者は、浜松市の河合板金です。
車輪・昇降装置 車輪
左右90度回転可能な舵取り装置、鉄製の前車輪と車軸、鉄製の後車輪と車軸、 後車輪をブレーキパッドで挟んで制動する形式のブレーキ装置、 電動で四方幕が取り付く鉾を昇降させるための装置、 電動で人形を昇降させるための装置を備えています。

成田市内には山車が潜り抜けなければ ならないトンネルがあるため、四方幕の付いた鉾と人形を下ろしたときの 跳高欄天端までの高さを4メートル48センチに抑えています。
施工者は、浜松市の(有)内藤鐵工所です。
電機 昇降装置および照明器具に電気を供給するための発電機と、昇降機械を安全に操作するための 制御装置を備えています。
施工者は、浜松市の(株)天竜電機工業です。
大工 土台組立
土台、柱、唐破風、高欄、虹梁、掛板、組物など、主要な部材には ケヤキ材を用い、作業場で加工した部材を、山車格納庫にて組み上げました。
施工者は、浜松市の(有)小池工務店です。

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